掲載のご依頼学会のご案内2022年 専修大・ハイフレックス入会案内会則規定等掲載依頼情報過去の全国大会の記録学会賞・学会大賞学会刊行物ロシア関連一般書籍よくあるご質問サイトポリシーエッセイその他ウクライナ情勢関連情報

ロシア文学会会費について
(正会員向け)

(2020年8月28日)

会費等振込先
(郵便振替の場合)
口座記号・番号:00100-7-6507
加入者名:日本ロシア文学会

(銀行振込の場合)
銀行名:ゆうちょ銀行
金融機関コード:9900
店番:019
店名:〇一九(ゼロイチキュウ)
預金種目:当座
口座番号:0006507

日本ロシア文学事務局
 

日本ロシア文学会事務局

Сектретариат ЯАР

〔書記〕
〒060-0809
札幌市北区北9条西7丁目
北海道大学
スラブ・ユーラシア研究センター
安達大輔研究室内

〔庶務会計〕
〒102-8554
東京都千代田区紀尾井町7-1
上智大学外国語学部
秋山真一研究室内

E-mail(共通):
yaar[a]yaar.jpn.org
 
掲載依頼・情報の窓口
 
学会誌バックナンバー

学会員  1冊1000円
非学会員 1冊3000円

頒布希望の方は事務局まで
メールフォームにて
ご連絡ください。
 
学会HPの旧版
(2004年2月-2010年5月)は
こちらからご覧頂けます。
 
2298340
オンラインユーザー4人
第5回,日本ロシア文学会大賞,受賞記念講演,澤田和彦氏,埼玉大学名誉教授,アカデミー版『ゴンチャローフ全集』編集入門譚
 

2018年度日本ロシア文学会賞 受賞のことば

澤田 和彦 氏
埼玉大学名誉教授



この度は思いも寄らずこのように立派な賞を頂戴し、大変恐縮しています。推薦してくださった方と、選考委員会の委員長と委員の皆様に心から御礼申し上げます。

私は大阪外国語大学の一年時に法橋和彦先生のロシア文学入門講義を聴講して、ロシア文学の世界に魅入られました。とりわけ〈余計者〉のテーマに興味を持ち、ゴンチャローフの『オブローモフ』について卒論を書きました。早稲田大学大学院でも木村彰一先生のご指導のもとにゴンチャローフ研究を続けました。

大学院時代に自分の関心が徐々に広がっていきました。まずは中村喜和先生、安井亮平先生、長縄光男先生らが当時立ち上げた「〈ロシアと日本〉研究会」に雑用係として参加し、ゴンチャローフの長崎来航について報告させてもらったこと。小人数ながら四方八方から鋭い質問の矢が飛んで来る、とても厳しい場でしたが、これが私にとって日露交流史研究の出発点となりました。その後30年間に書きためたものを『日露交流都市物語』にまとめました。「〈ロシアと日本〉研究会」はその後「来日ロシア人研究会」に生まれ変わりましたが、ここで私は来日した白系ロシア人について調べ始めました。研究のレベルではそれまで未発掘のテーマだっただけに、調べるほどに心躍るような思いを味わうことができました。その成果は『白系ロシア人と日本文化』にまとめました。また大学院時代に安井先生と柳富子先生の影響で二葉亭四迷や日露比較文学にも興味を抱きました。柳先生には書誌作業を徹底的に鍛えられました。さらに二葉亭との関連でポーランドの民族学者ブロニスワフ・ピウスツキについても今日まで研究を続けることとなりました。要するに、すべてはゴンチャローフから始まったのです。

1991年にドイツの古都バンベルクで最初の国際ゴンチャローフ会議が開催されました。日本からは大西郁夫氏と私が参加しました。私は「日本人の観たゴンチャローフ」というテーマで、作家の長崎来航について日本側の資料を用いて報告しました。翌年には作家の故郷ウリヤーノフスクで2回目の、ロシアでは最初の国際ゴンチャローフ会議が開かれました。この二度の会議の折に私はペテルブルグのロシア科学アカデミー・ロシア文学研究所(プーシキン館)のゴンチャローフ・グループのメンバーと親しくなりました。彼らは全20巻の『ゴンチャローフ全集』の刊行を準備していたところで、私に協力を求めてきました。私はそれに応じて全集の編集陣に加わり、第3巻の『フリゲート艦パルラダ号』の日本関係の二つの章と「琉球諸島」、「20年を経て」の章の注釈を担当しました。これはかなりの時間と労力を要しましたが、楽しい作業でもありました。北大スラブ研究センターに滞在中のゴンチャローフ・グループのキャップ・トゥニマーノフ氏、木下豊房先生と一緒に、家族も連れて行った長崎旅行は忘れられません。

2017年に私は図らずもゴンチャローフ記念国際文学賞を受賞しました。これはウリヤーノフスク州とロシア作家同盟主催のもとに2012年から毎年ウリヤーノフスク市で行なわれているもので、ロシアのベテラン作家、新進作家、ロシアと外国のゴンチャローフ研究者の3部門で賞が授与されます。私は外国人としては三人目の受賞者となりました。

今後はこれまでの研究を継続しつつ、日露交流史関係の新たな研究会を立ち上げて、幾分なりとも若手の研究者に還元できればと考えています。

 
上の「サイト内検索」から
サイト内の記事が検索できます
 
関東支部報 第40号(2022年)
を掲載しました


 
関西支部報 2020/2021 (No.2)
を掲載しました