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2015年度日本ロシア文学会賞


吉岡 ゆき 氏


業績と略歴(PDF)
 受賞記念講演
授賞理由
第2回日本ロシア文学会大賞受賞者 吉岡ゆき氏 の功績は大きく次の4点にまとめることができる。

1. フリーランスの通訳者として、外交・経済・科学技術・文化といった幅広い分野で卓越した働きをすると同時に、文学をテーマにした講演会やシンポジウム、インタビューでの通訳のようにロシア語、日本語両方の言語についてさらに高度の能力を必要とする領域においても活躍している。通訳のスピード、日本語の表現力の点で模範とすべき力量を示し、ロシアの作家たちや研究者によっても信頼され、高い評価を受けている。

2. 日本ロシア文学会においては、2004年の第54回大会に際してのチェーホフ没後100年記念シンポジウムで通訳者を務め、また2008年の第58回大会のワークショップ「ロシア文学にとって翻訳とは何か?―理論・実践・受容― 」(中京大学)でパネリストの一人として登壇するなど、学会が主催・共催してきた文学・文化関係のさまざまな行事に参加し、その成功のために重要な役割を果たした。

3. 東京外国語大学で非常勤講師として10年以上にわたり授業を担当して、後進の養成に貢献している。著書『気持ちが伝わる! ロシア語リアルフレーズBOOK』(S. チローノフ氏と共著)は、生活のさまざまな場面で用いられる生きたロシア語の参考書として、ロシア語の語感に通じた吉岡氏による優れた著作である。

4. ロシア文学の翻訳において、きわめて質の高い仕事をしている。1980年代後半にソヴェト時代の作家トリーフォノフが全体主義体制を振り返った『その時、その所』を江川卓氏との共訳で出版したのを皮切りに、1990年代には女性文学を代表するペトルシェフスカヤや推理作家のマリーニナ、21世紀に入ってからはインターネット社会を生きる若い世代の作家ジェーネシキナと、それぞれの時代の思潮を代表するロシアの作品を翻訳しており、その選択の確かさや、同時代のロシアの文化を日本に伝えようとする姿勢は、改めて評価に値する。

吉岡氏の仕事は、生きた言葉の力によってロシアと日本の社会、文化をつなぐものであり、ロシア語、ロシア文学の専門家としての優れた力量により明確なかたちで一般社会に貢献するものである。ロシア文学会大賞は、狭い意味での学術研究の業績だけでなく、教育、翻訳、文化交流等々の広い範囲での仕事を評価し、顕彰することを趣旨とする。吉岡氏が通訳や翻訳の分野でこれまで成し遂げてきた業績、そして現在の第一線における活躍は、まさにそうした本賞の趣旨に照らして顕彰するにふさわしいものである。この理由により、選考委員会は吉岡ゆき氏を日本ロシア文学会大賞の受賞者に選んだ。

>日本ロシア文学会大賞受賞記念講演の様子はこちらから御覧ください。

 受賞のことば
私がロシア語と出会ったのは9歳のとき。新聞記者だった父の赴任先のモスクワで、ソ連の学校に入ったからでした。それからあしかけ4年間モスクワに住み、13歳の誕生日に日本に戻りました。以降はずっと日本に住み、大学のロシア語学科を卒業して3年間小さな商社に勤めました。そして1985年、ちょうど30年前にフリーランスのロシア語通訳になり、今に至っています。

通訳になったのは、ロシア語が響く環境に身を置きたかったから、通訳を続けてきたのは、それが自分にできる唯一の仕事だったからです。翻訳を何冊か手がけていますし、2つの大学で授業をさせていただいた経験はありますが、日本ロシア文学会大賞の授賞決定は、まったく予期しないことでした。

ユーリー・トリーフォノフの長編『その時、その所』の共訳者に招き入れてくださり、翻訳したものが本になることを最初に味わわせてくれた江川卓先生、江川先生と一緒にロシア文学会入会の推薦人になってくださった原卓也先生、日本人学校があったにもかかわらず「現地の学校」への私の入学を決めた父、それに反対しなかった母、モスクワでのロシア語の家庭教師アーダ・セミョーノヴナ。母を除いた4人は今は「より良き世界」にいます。この5人のおかげなくして、受賞はありえませんでした。仕事を思う存分できることを家族に、そして皆様の暖かいお気持ちを含めた「運」に感謝しています。

 
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